最終的に持って帰るのは“人となり”
「派手な技を10個出したってお客さんは全部持って帰ってくれはしない。最終的に持って帰るのは"人となり"」
プロレスラー 長与千種
この言葉はプロレスラーのみならず、アイドルはもちろん芸能界全般に同じことが言えると思う。
いや、もっと多くのいろんな職業に当てはまるだろう。
アイドルで言えば、どれだけ可愛いくても、美しくても、歌が上手かったり、ダンスが上手くても
その人となりに触れた時にがっかりすることがあれば、いかに魅力があって熱狂的になっていてもいつか冷めてしまうことがある。
逆に何かが劣っていても、欠点があっても仕事に対して懸命な姿勢を見た時、他人への思いやりや優しさなどの面が垣間見えた時にその人のことを好きになる、応援したくなる。
ステージを見て良いなぁと思って物販や握手会などに行って会話すると思っていたイメージと違って気持ちが引いてしまう、というのはよくある話。
またステージに上がる前、降りる時の一礼などあるとないとで印象は全く違う。
以前、テレビ局のプロデューサーさんと偶然、お酒の場で話す機会があった。
その方が沖縄で開催されたAKB48選抜総選挙のPRでローカル番組出演のためにメンバーが廊下に控えていた姿を見ていて、ずっとスマホを見ているばかりでもったいないと思ったそうだ。
愛想を振りまくではないけれど、
舞台裏とはいえスタッフさんたちは見ている。
通るスタッフさん、社員さんたちへ軽くで良いから笑顔で会釈するとか、少しアイドルらしさ、仕事への姿勢を見せてくれたら、担当してる番組でも出演してもらおうという気になるし、他の誰かの目に留まるかもしれないのだけれど、ということらしい。
たくさんの人の中で選ばれる人、選ばれ続ける人になるには、最終的にはその人を応援したい、あるいは一緒に仕事をしたいと思ってくれる人がどれだけいるかが重要で、それは何より“人となり”なんだと思う。
そしてそれは普段の振る舞い、言動から察するところが多く、きっと本人が思っているよりもたくさんの人に見られている。